キャラクター小説の傑作 -『田中のアトリエ』
なろう備忘録第29弾。
あらすじ:年齢イコール彼女いない歴のブサイクなアラフォーが異世界ファンタジーで俺TUEEEします。
約200万字のド長編・異世界ファンタジー。 「キャラクター小説」としての完成度に舌を巻く。ストーリーはあくまでキャラクターを描くための触媒として使われていると感じた。それほどまでに全ての登場人物のキャラが立っていた。主人公は勿論、個人的なお気に入りは人外ロリ3人娘。もう可愛すぎて可愛すぎて。
ストーリーは典型的な俺tueeeモノ。いきなりドラゴン倒すわ、そんでお嬢様に惚れられるわと、何番煎じか分からないテンプレなストーリー。でも面白い。続きが気になりどんどん読み進めてしまう。何故か。主人公がアラフォーのおっさんだから。
行動は常に低姿勢で紳士的、それでいて内心ではセクハラ全開のおっさんだ。
これで主人公が高校生男子などであったらただのテンプレ小説である。しかしこの作品は違う。アラフォー醤油顔のおっさんが異世界を冒険しているという絵面。これに魅力を感じるか感じないかで、この作品を楽しめるかどうかが決まるといっても過言ではない。なろう連載時のこのすばと雰囲気が似ているかもしれない。(連載時のカズマさんは20代半ばだった)
ヒロインっぽい子はそれはもうたくさん出てくる。個別ENDを見るにおそらくメインヒロイン枠は人外ロリ×3とエステルちゃんの計4人っぽいですが、他にも主人公に好意を持つサブヒロインはたくさんいる。しかしハーレム作品特有の気怠さのようなものは全く無かった。主人公のひととなりの為すところなんでしょう。そもそも主人公がチキンで特に誰も選ばないので、優柔不断も無責任もクソもないんですよね。
正直、アニメ化したら結構良い線行くと思ったり。ポストこのすばな感じで割と受けるんじゃないだろうか。コミックも出てるみたいですし、楽しみにしていてもいいかもしれない。